金属アレルギーの人は知っておきたい腕時計の選び方と素材と対策!
腕時計は、時間を知るうえで大切なアイテムです。仕事などで必要なものですが、金属アレルギーで腕時計に苦手意識のある方もいます。
腕時計の素材の中には、金属アレルギーをおこしにくい素材もあります。今回は、金属アレルギーの対策とオススメの腕時計を紹介していきます。
【金属アレルギーが起きる原因とは?金属アレルギーを起こしやすい素材】
金属アレルギーは、金属が肌に直接触れることによって起きるアレルギー性接触皮膚炎と体内に金属が入ることで生じる全身性金属皮膚炎の2種類あります。腕時計で起きる金属アレルギーは、主にアレルギー性接触皮膚炎です。
ここでは、アレルギー性接触皮膚炎が起きる理由と注意したい素材について説明をします。金属アレルギーが起こりやすい状況も知っておくと役立ちます。
■腕時計で金属アレルギーが起きる理由
腕時計に使用している金属の中には、汗などでイオン化するものもあります。イオン化した金属と体内のタンパク質が結合して作られるのが、アレルゲンと呼ばれる変質したタンパク質です。
アレルゲンが登場すると体内の免疫機能は異物とみなします。金属アレルギーの症状が出ているときは、アレルゲンに対する抗体が増えて免疫が過剰反応した状態です。
金属アレルギーは、アレルギーの原因となる金属に触れてすぐに発症するわけではありません。人によって長期間着けていることで、アレルギー症状を引き起こすこともあります。
■要注意!金属アレルギーの4大アレルゲンとは?
金属の中でも特に金属アレルギーを引き起こしやすいのは、Hg(水銀)・Ni(ニッケル)・Co(コバルト)・Cr(クロム)の4つです。この中で特に注意が必要なのが、ステンレススチールに使用するニッケルとクロムになります。
ステンレススチールは、鉄やニッケルとクロムを混ぜ合わせて作った素材です。クロムがつくる不動態被膜により、サビにくくなっているので腕時計のケースによく使用します。
クロムが作る不動態被膜はサビや傷に強い一方で、塩化物イオンには弱いです。汗などに含まれる塩化物イオンによってクロムの不動態被膜が壊れるとニッケルもイオン化して皮膚に溶けだします。
主に腕時計に使用するステンレススチールは、SUS304とSUS316Lです。SUS304に比べてSUS316Lの方がアレルギー反応を起こしにくいので、高級腕時計ブランドは主にSUS306Lを使用しています。
■金属アレルギーを起こしやすい状況に要注意!
金属アレルギーを防ぐためには、金属アレルギーになりやすい状況を避けることが大切です。具体的には、金属のイオン化を防ぐことが基本になります。
汗は金属をイオン化させる原因のひとつです。特に夏場やスポーツをしているときなど汗をかきやすい状況のときは、こまめに腕時計を外すか汗を拭きとるなどの対策をオススメします。
日頃から金属製の腕時計やアクセサアリーを着けている人も注意が必要です。肌と金属が直接触れる時間が長いと接触性皮膚炎を起こすリスクが高くなります。
普段アクセサリーなどを着けていないのに金属アレルギーが起きる人は、銀歯などによる全身性金属皮膚炎の可能性もあります。金属パッチテストなどで、金属アレルギーの原因を調べることをオススメします。
【金属アレルギーの対策方法!腕時計の選び方と使用時に気をつけたいポイント】
金属アレルギーを引き起こす原因は、人によって異なります。金属パッチテストなどをおこなって原因を把握したうえで、金属アレルギーの原因となる素材を避けることが大切です。
ここでは、金属アレルギーの対策方法を考えた腕時計の選び方や使う際に注意したいポイントを説明します。素材選びの他にもできる対策をオススメします。
■腕時計を選ぶ時はストラップやケースの裏ブタにも注目!
腕時計を選ぶときは、レザーなどのストラップやケースの裏ブタにも注意が必要です。ストラップは、バックル等の金具に注意が必要になります。
金属アレルギーの方にオススメなのが、シースルーバック構造です。非金属の
サファイアガラスを使用したシースルーバック構造のケースは、皮膚に接する金属の割合が少なくなります。
■金属アレルギー対策には日頃の手入れと使い方が大切!
汚れた腕時計は、金属アレルギーを起こす原因とないやすいです。汗や汚れは、こまめにクロスや布で乾拭きをしてください。
腕時計を身につけるときは、通気性を良くするために緩めに着けることも大切です。腕時計は、長時間着けずに時々外すのもオススメの方法になります。
■コーティング剤やシールを活用しよう
金属アレルギーの方にオススメしたいのが、金属コーティング剤です。金属部分に塗ると被膜ができあがり、金属と肌が直接触れる状態を防ぐことができます。
金属コーティング剤の他にもピアス用のコーティング剤や保護シールも金属アレルギー対策に有効です。保護シールは、そのまま貼っておくとサビや腐食の原因になるのでこまめに貼りかえる必要があります。
【金属アレルギー対策に!金属アレルギーの人にオススメのモデル6選】
金属アレルギー対策でもっとも重要なことは、金属アレルギーを起こしにくい素材を使用した腕時計を選ぶことです。
非金属であるセラミックは、金属アレルギーの原因にはなりにくいですが、カジュアルな印象が強くなります。
金属アレルギーを起こしにくい金属は、チタンをはじめゴールドやプラチナになります。ここでは、金属アレルギーの方にオススメする腕時計の紹介をしていきます。
■ロレックス オイスター パーペチュアル41 124300-0002
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ロレックス オイスター パーペチュアル41 124300-0002の仕様:
直径:41mm
ケースの素材:オイスタースチール
ムーブメント:自動巻き(キャリバー 3230)
パワーリザーブ:約70時間
防水:10気圧(100m)
サンレイ仕上げを施したブラックの文字盤にシルバーの針とインデックスを組み合わせたモデルです。ケースとブレスレットには、オイスタースチールを使用しています。
オイスタースチールに使用しているSUS904Lは、耐久性に優れたステンレススチールです。主にハイテク工業産業や航空宇宙の分野で使用しています。
丈夫で硬いSUS904Lは、加工が難しい素材です。ロレックスは、独自の技術によりオイスタースチールを美しいケースやブレスレットに仕上げています。
■セイコー アストロン エグゼクティブライン SBXB129
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セイコー アストロン エグゼクティブライン SBXB129の仕様:
直径:46.1mm
ケースの厚さ:14.3mm
ケースの素材:チタン
ムーブメント:ソーラー充電(キャリバー8X82)
防水:10気圧(100m)
2012年に登場したセイコーのアストロンは、世界で初めてGPS機能を搭載したソーラーウォッチを中心にしたシリーズです。エグゼクティブラインは、ビジネスマン向けの上位シリーズになります。
SBXB129は、ブラックの文字盤にシルバーのチタン製ケースとブレスレットを組み合わせたモデルです。ケースとブレスレットには、ダイヤシールドが施されています。
クロノグラフ機能を搭載しているので、5分の1秒単位で計測可能です。6時間計も搭載おり、時刻はGPS衛星電波を受信して自動で合わせることができます。
チタンは、ステンレススチールに比べて軽く耐久性も高い素材です。クロム同様に不動態被膜を作るため、サビにくくなっています。
チタンが作る不動態被膜は、塩化物イオンにも強いです。チタンの不動態被膜が壊れて金属イオンが体内に溶け込む可能性が少ないので、金属アレルギーも起こしにくくなります。
■カルティエ ロンド ソロ ドゥ カルティエ W2RN0008
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カルティエ ロンド ソロ ドゥ カルティエ W2RN0008の仕様:
直径:36mm
ケースの厚さ:9.46mm
ケースの素材:ピンクゴールド
ムーブメント:自動巻き
防水:3気圧(30m)
カルティエは、ジュエリーやレザーグッズも手がけているブランドです。ロンド ソロ ドゥ カルティエは、ローマ数字のインデックスやレイルウェイ分目盛りといったカルティエならではのデザインを楽しめるシリーズになっています。
W2RN0008のケースに使用しているのは、18Kピンクゴールドです。ストラップには、水に強いアリゲーターレザーを使用しています。
ピンクゴールドは、純金75%に銅や銀を混ぜた素材です。銅を配合する割合によって、色合いが変わります。
■ロレックス デイトジャスト 126334-0021
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ロレックス デイトジャスト 126334-0021の仕様:
直径:41mm
ケースの素材:ホワイトロレゾール
ムーブメント:自動巻き(キャリバー 3235)
パワーリザーブ:約70時間
防水:10気圧(100m)
グレーに近いスレートダイヤルにグリーンで縁取りした、ブラックのインデックスを組み合わせたモデルです。3時の位置についている日付表示窓には、拡大表示するサイクロップレンズを使用しています。
ケースに使用しているのは、ホワイトゴールドとオイスタースチールを組み合わせたホワイトロレゾールです。主にベゼルの部分にホワイトゴールドを使用しています。
ホワイトゴールドは、純金75%に銀やパラジウムを混合して作った素材です。より白くするために、銀に近いロジウムメッキを施したモデルが多く見られます。
■ティソ OROVILLE T71.3.462.34
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ティソ OROVILLE T71.3.462.34の仕様:
直径:40mm
ケースの素材:イエローゴールド
ムーブメント:自動巻き(キャリバー ETA2824-2)
パワーリザーブ:約38時間
T71.3.462.34は、シルバーの文字盤にイエローゴールドの針とインデックスを組み合わせたモデルです。ストラップには、アリゲーターレザーのデザインを施したブラウンのカウレザーを使用しています。
イエローゴールド製のケースは、シースルーバック構造です。イエローゴールドは、純金75%に銅と銀を混ぜて作ります。
■ロレックス デイデイト 40 228206-0004
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ロレックス デイデイト 40 228206-0004の仕様:
直径:40mm
ケースの素材:プラチナ
ムーブメント:自動巻き(キャリバー 3255)
パワーリザーブ:約70時間
防水:10気圧(100m)
格子模様のはいったアイスブルーの文字盤が、印象的なモデルです。3時の位置についている日付表示窓には、日付を拡大表示するサイクロップレンズがついています。
曜日が表示されるのは、12時の位置です。半円型のコマを並べたプレジデントブレスレットは、デイデイトに合わせて製造されました。
ケースとブレスレットは、耐久性に優れたプラチナ製です。密度が高く想い金属のひとつであるプラチナは、化学的にも安定しているので金属イオン化しにくい素材になっています。
柔軟性があるプラチナには、パラジウムやルテニウムを混ぜることが多いです。ロレックスは、プラチナを95%含む950プラチナを使用しています。
【まとめ】
今回は、金属アレルギーの対策とオススメの腕時計を紹介しました。金属アレルギー対策は、日頃から時計の扱い方に注意をする必要があります。
金属アレルギーのアレルゲンは、人によって異なります。金属パッチテストなどをおこなって原因となる金属を特定したうえで、適した腕時計を選ぶことをオススメします。