GMT時計とは?GMT機能の解説とオススメモデルの紹介
腕時計に搭載している機能にGMT 機能というものがあります。2か所の時刻を示すために矢印型のGMT針が付いています。
GMT 機能は、使い方を覚えるととても便利な機能です。今回はGMT 機能を搭載した時計の紹介をしていきます。
【GMT機能で出来ることは?特徴と使い方】
一般的なGMTは、時差のことですが、時計のGMT 機能は第二時間帯を表示する機能のことを指します。
ここでは、GMT 機能の特徴について説明をしていきます。メリットや使い方にも注目してください。
■GMTとは?UTCとの違い
GMTとはGreenwich Mean Time(世界標準時)の略称です。イギリスのグリニッジ展望台(経度0度)を基準に、経度が15度ずれるごとに時間が1時間ずれると定めました。
GMTは天文観測(地球の自転)で決めた時刻です。現在は、セシウム原子時計の時刻とGMTのズレが1秒未満になるように調整したUTC(Universal time coordinated/協定世界時)が世界の時間の基準になっています。
■二か所の時間が把握できる!GMT機能の特徴
時計に搭載しているGMT 機能を使うと、2か所の時間を同時に把握することが可能です。12時間で1周する時針は、今いる場所の時間を示します。
24時間で1周するGMT針が示すのは、他の場所の時間です。GMT針と時針の時間を合わせれば、GMT針を使って午前と午後がわかるようになります。
■リューズを操作!GMT機能の使い方
GMT 機能を使うときは、まずリューズを2段引き出してGMT針が24時の位置に合わせることが大切です。次にリューズを1段引きにした状態で、時針を単独で動かします。
時針をGMT針にあわせたらリューズを2段引きにして、分針を回して別の場所の時刻にあわせます。最後にリューズを1段引きにして、時計を回して現地の時刻にあわせれば完了です。
GMT 機能は、コンパスとして利用することも可能です。時針を太陽の方向に合わせると、GMT針は北を指します。
【ベゼルに注目!ロレックスのGMTマスター2 2選】
ロレックスは、1955年にGMTマスターを開発しました。1982年にGMTマスターの改良版であるGMTマスター2を発表します。
GMT 機能といえば、ロレックスのGMTマスター2という方も多いです。ここでは、ロレックス GMTマスター2の特徴とオススメモデルを紹介していきます。
■ロレックス GMTマスター2の特徴
ロレックス GMTマスター2は、GMT針を単独で動かすことが可能です。両方向回転ベゼルとGMT針を調節することで、3か国の時刻を把握することもできます。
両方向回転ベゼルの色によって愛称も様々です。例えば赤と青は「ペプシ」、赤と黒は「コーク」、茶色と黒は「ルートビア」、青と黒は「バットマン」と呼ばれています。
■ロレックス GMTマスター2 126719BLRO-0002商品ページはこちら
ロレックス GMTマスター2 126719BLRO-0002の仕様:
直径:40mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー3285)
パワーリザーブ:約70時間
防水:10気圧(100m)
メテオライト(隕石)を文字盤に使用したモデルです。ケースとブレスレットには、ホワイトゴールドを使用しています。
両方向回転ベゼルは、傷や腐食に強いセラクロム製です。昼夜をイメージした赤と青のツートンカラーが目をひきます。
■ロレックス GMTマスター2 126711CHNR商品ページはこちら
ロレックス GMTマスター2 126711CHNRの仕様:
直径:40mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー3285)
パワーリザーブ:約70時間
防水:10気圧(100m)
ケースとブレスレットに、オイスタースチールとローズゴールドを組み合わせたエバーローズロレゾールを使用したモデルです。文字盤の色はブラックになります。
両方向回転ベゼルは、ブラックとブラウンのツートンカラーです。ベゼルには、セラクロムを使用しています。
【ロレックスと似ている?チューダーのGMT機能搭載モデル2選】
チューダーは、ロレックスのディフュージョン(廉価)ブランドとして1926年に誕生しました。盾形のロゴマークが目印になっています。
チューダーは、1990年頃から独自の路線を歩み始めました。ここでは、チューダーの自社ムーブメントMT5652に注目していきます。
■ロレックスとはココが違う!チューダーの特徴
ロレックスとチューダーは、文字盤のデザイン等は基本的に同じです。ロレックスとチューダーは、ムーブメントが違います。
チューダーとロレックスの大きな違いのひとつが、スノーフレーク針です。短針に正方形の飾りがついているのが特徴になります。
■チューダー ブラックベイ GMT 79830RB-0002商品ページはこちら
チューダー ブラックベイ GMT 79830RB-0002の仕様:
直径:41mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバーMT5652)
パワーリザーブ:約70時間
防水:20気圧(200m)
ブラックの文字盤にホワイトで縁取りした針とインデックスを組み合わせたモデルです。両方向回転ベゼルは、青と赤のツートンカラーになっています。
ストラップに使用しているのは、ブラウンのレザーです。フォールディングクラアスプ(折りたたみ式の留め金)は、チューダーのロゴマークになっています。
■チューダー ブラックベイ GMT 79830RB-0001商品ページはこちら
チューダー ブラックベイ GMT 79830RB-0001の仕様:
直径:41mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバーMT5652)
パワーリザーブ:約70時間
防水:20気圧(200m)
ブラックの文字盤に赤い秒針を組み合わせたモデルです。3時の位置に日付表示窓がついています。
両方向回転ベゼルは、赤と青のツートンカラーです。ケースとブレスレットには、ステンレススチールを使用しています。
【パーツが長持ち!オメガのGMT機能搭載モデル2選】
オメガの代表的なコレクションのひとつがシーマスターです。シーマスターは、派生コレクションが多く存在します。
オメガのGMT 機能の表示方法は、モデルによって様々です。ここでは、シーマスターのGMT搭載モデルを紹介していきます。
■パーツが長持ちする!オメガのコーアクシャル機構
ゼンマイで動く機械式ムーブメントは、定期的にオーバーホール(分解掃除)をしなければなりません。特にGMT 機能を搭載した時計は、精密でこまめな手入れが必要になります。
オメガが独自に取り入れているのが、コーアクシャル機構です。パーツの摩耗を防ぐためオーバーホールの頻度が少なくなります。
■オメガ シーマスター プラネットオーシャン GMT 232.30.44.22.01.001商品ページはこちら
オメガ シーマスター プラネットオーシャン GMT 232.30.44.22.01.001の仕様:
直径:43.5mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバーオメガ8605)
パワーリザーブ:約60時間
防水:60気圧(600m)
ブラックの文字盤にシルバーの針をくみあわせたモデルです。潜水時に時計内部にたまった空気を少しずつ外に逃がすヘリウムエスケープバルブが付いています。
GMT 機能用の目盛りつきの両方向回転ベゼルはブラックです。ケースとブレスレットには、ステンレススチールを使用しています。
■オメガ シーマスター アクアテラ 231.10.43.22.03.001商品ページはこちら
オメガ シーマスター アクアテラ 231.10.43.22.03.001の仕様:
直径:43mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバーオメガ8605)
パワーリザーブ:約60時間
防水:15気圧(150m)
ブルーの文字盤が魅力的なモデルです。ストライプの模様は、クルーザーのウッドデッキをイメージしています。
GMT 機能用の目盛りが付いているのはインデックスの内側です。文字盤上で同時に2か所の時間を知ることができます。
【スッキリとしたデザイン!セイコーのGMT機能搭載モデル2選】
日本で誕生したセイコーは、コストパフォーマンスの高さが魅力的です。よくデザインに日本の伝統美や自然を取り入れています。
セイコーは、2021年にGMT 機能を搭載したモデルを発表しました。ここでは、セイコーの新作を紹介します。
■GMTと言わない?セイコーのGMT 機能の特徴
セイコーは、GMTを「デュアルタイム」と呼んでいるのが特徴的です。GMT 機能用の目盛りは、ベゼルではなく文字盤上にあります。
セイコーのGMT針は、文字盤の色とのコントラストを意識したカラーリングが魅力的です。一瞬で認識できるデザインになっています。
■セイコー プレザージュ オーシャントラベラー SARF011
出典:セイコー公式HP
セイコー プレザージュ オーシャントラベラー SARF011の仕様:
直径:40mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー6R64)
パワーリザーブ:約45時間
防水:10気圧(100m)
セイコーは、2021年に飛鳥IIの就航30周年を記念して「Ocean Traveler」シリーズを発表しました。SARF011は、日本の晴れた海をイメージしています。
爽やかなアイスブルーの文字盤に組み合わせているのは、シルバーのチタン製ケースとブレスレットです。GMT 機能用の目盛りは、インナーベゼル(文字盤の一番外側)についています。
■セイコー プレザージュ プレステージライン SARF001
出典:セイコー公式HP
セイコー プレザージュ プレステージライン SARF001の仕様:
直径:42.2mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバー6R64)
パワーリザーブ:約45時間
防水:10気圧(100m)
藍鉄色(あいてついろ)の文字盤にオレンジ色のGMT針を組み合わせたモデルです。文字盤には、麻の葉模様が立体的に描かれています。
インナーベゼル(文字盤の一番外側)は、ブルーとオレンジのツートンカラーです。GMT 機能用の目盛りは、ベゼルについています。
【ミリタリー感も楽しめる!パネライのGMT機能搭載モデル2選】
イタリアで誕生したパネライは、軍用時計を多く製造するブランドです。暗い所で光るスーパールミノバを、2枚の文字盤で挟んでいるのが特徴になります。
ルミノールは、リューズガードが付いたコレクションです。ここでは、パネライのオススメモデルを紹介していきます。
■クッション型が特徴的!パネライのGMT 機能の特徴
パネライは、クッション(正方形)型のケースを採用していることが多いです。あまりベゼルに機能は持たせていません。
GMTに使う目盛りは、文字盤上に表示することが多くなっています。また、秒針はなくスモールセコンドを搭載しているのが特徴的です。
■パネライ ルミノール GMT PAM01033商品ページはこちら
パネライ ルミノール GMT PAM01033の仕様:
直径:44mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバーP.9011)
パワーリザーブ:約72時間(3日間)
防水:30気圧(300m)
ブルーの文字盤にアラビア数字のインデックスを組み合わせたデザインです。日付表示窓は、3時の位置についています。
このモデルには、GMT専用の目盛りがついていません。アロー型のGMT針と長針・短針で、同じ目盛りを使います。
■パネライ ルミノール 1950 3デイズ 24H アッチャイオ PAM00531商品ページはこちら
パネライ ルミノール 1950 3デイズ 24H アッチャイオ PAM00531の仕様:
直径:44mm
ムーブメント:自動巻き(キャリバーP.9003)
パワーリザーブ:約72時間(3日間)
防水:30気圧(300m)
パネライのGMT搭載モデルの中でも、クラシカルな印象の強いモデルです。ブラックの文字盤にベージュの針とインデックスが目立ちます。
日付表示窓は3時の位置で、9時の位置はスモールセコンドです。GMT用の目盛りは、インナーベゼルに付いています。
【まとめ】
今回は、GMT 機能の説明とオススメモデルを紹介しました。GMT 機能を搭載した時計を使うと違う場所の時刻や午前と午後の把握が楽になります。
GMT 機能の表示方法は、モデルによって異なります。自分が使いやすい腕時計を購入することをオススメします。